キチママちゃんねる-修羅場・DQN・鬼女系まとめ-

エレベーター自体は入り口からすぐ、真正面にあったので、呼び止めたり少し駆け足になれば間に合う距離だったが、明らかに他の階の会社の人かお客さんかといった姿だった(私達は私服で出勤していて、スーツを着ているような人はいないためそう判断した)ので、
どちらともなく歩調を緩めて、男の人が乗ったあと扉が閉じきる直前くらいに先輩とエレベーター前についた。

扉が閉じてすぐボタンを押すと、扉が開いて気まずい思いをするから一呼吸おいてから押す。

その直後、扉が開いた。

早すぎた？これは気まずいなーおじさんごめんねと思いつつ、乗り込まないのも変なので先輩と乗り込むと、そこには誰も乗っていなかった。

2階で降りたにしても戻ってきたのが早すぎることに困惑して、もしかして白昼夢でも見ていたのかと先輩に確認しても、先輩もあの寂れた背中を見たと言う。

先輩は怖い話が苦手だと言っていたので、それ以上は話さなかったが、私はその日からエレベーターに乗るときあの寂れた背中を思い出して少しドキドキしている。

文字にしてみたら全然怖くないなあ。またROMに戻ります。